今城塚古代歴史館 書初め大会の作品を展示中
- 2015/02/04
- 11:17
シュールレアリスムの有名な技法のひとつに「デペイズマン」というのがあります。
これは“あるはずのないところに、あるはずのないものが存在することによるインパクト”と説明できるものなのですが、
まあ簡単に言えば、全く関係ない物同士を組み合わせて、今までにない価値観を生み出すことです。
よく引き合いに出されるのは、ロートレアモン伯爵の『マルドロールの歌』の一節。
“手術台の上のコウモリ傘とミシンの出会いのように美しい”
絵画に明るい方などは、マグリットの絵を想像されるとわかりやすいかもしれません。
なんでこんな説明するのかというと、今城塚古代歴史館の恒例の書初め大会も、実にデペイズマンに当てはまっているのではないかと思うからです。
同大会はただの書初め大会ではありません。
ふつうお正月の書初めといえば「初夢」や「迎春」などの言葉を題にしますが、
今城塚古代歴史館では、歴史館らしく「埴輪(はにわ)」だとか「須恵器(すえき)」だとか、ともかく考古学の用語を題材にしているのです。
考えてもみてください。
真っ白な半紙にデカデカと
須 恵 器
ですよ。なんなのでしょう、この訴求力+迫力は……。
見る者にさまざまなメッセージを投げかけているようです。実際見たら、軽く戸惑ってしまいます。
だって「すえき」ですよ。ただの土器なんですよ。
それが書になると、こうも違った印象を与えるとは驚きを禁じ得ません。
字面を見ても面白いし、ひらがなにして「すえき!」と勢いよく読んでみても、
反対にぽつりと「……すえき」と読んでも面白い。摩訶不思議な魅力があります。
今年で3回目となる作品展『いにしえの高槻を書く』では、小中学生たちがしたためた、
そのような書が402点も展示されています。
なかには、安満宮山古墳の出土品である青銅鏡に記されていた「青龍三年」や、藤原鎌足の墓といわれている「阿武山古墳」など、市内の考古遺物を題材にした作品もあるそうです。
この場合、書にするのに相応しそうな「青龍三年」より、なぜそれを書にしようと思ったのかよくわからない、
「阿武山古墳」のほうが、見る分には楽しい気がします。
淡々とした筆さばきで
阿 武 山 古 墳
何かとんでもない秘密が隠されているような気になりますね。
すべての作品を鑑賞し終えた方は、きっと“歴史の重み”を感じることでしょう。


<今城塚古代歴史館 冬季企画展>
「第3回 新春書初め大会『いにしえの高槻を書く』作品展」
【会期】1月24日(土)~2月8日(日)
【時間】午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※2月8日(会期最終日)は午後0時30分で展示終了
午後1時30分より優秀作品の表彰式が行われます
【会場】今城塚古代歴史館 企画展示室
【観覧料】無料
【お問い合わせ】
高槻市 教育委員会 教育管理部 文化財課 今城塚古代歴史館
住所:高槻市郡家新町48-8
電話番号:072-682-0820
FAX番号:072-682-0930

〔画像:http://www.city.takatsuki.osaka.jp/rekishi_kanko/rekishi/rekishikan/daio/kodairekishikan/kikaku_tokubetu/1385010517913.html 2015/2/4 アクセス〕
これは“あるはずのないところに、あるはずのないものが存在することによるインパクト”と説明できるものなのですが、
まあ簡単に言えば、全く関係ない物同士を組み合わせて、今までにない価値観を生み出すことです。
よく引き合いに出されるのは、ロートレアモン伯爵の『マルドロールの歌』の一節。
“手術台の上のコウモリ傘とミシンの出会いのように美しい”
絵画に明るい方などは、マグリットの絵を想像されるとわかりやすいかもしれません。
なんでこんな説明するのかというと、今城塚古代歴史館の恒例の書初め大会も、実にデペイズマンに当てはまっているのではないかと思うからです。
同大会はただの書初め大会ではありません。
ふつうお正月の書初めといえば「初夢」や「迎春」などの言葉を題にしますが、
今城塚古代歴史館では、歴史館らしく「埴輪(はにわ)」だとか「須恵器(すえき)」だとか、ともかく考古学の用語を題材にしているのです。
考えてもみてください。
真っ白な半紙にデカデカと
須 恵 器
ですよ。なんなのでしょう、この訴求力+迫力は……。
見る者にさまざまなメッセージを投げかけているようです。実際見たら、軽く戸惑ってしまいます。
だって「すえき」ですよ。ただの土器なんですよ。
それが書になると、こうも違った印象を与えるとは驚きを禁じ得ません。
字面を見ても面白いし、ひらがなにして「すえき!」と勢いよく読んでみても、
反対にぽつりと「……すえき」と読んでも面白い。摩訶不思議な魅力があります。
今年で3回目となる作品展『いにしえの高槻を書く』では、小中学生たちがしたためた、
そのような書が402点も展示されています。
なかには、安満宮山古墳の出土品である青銅鏡に記されていた「青龍三年」や、藤原鎌足の墓といわれている「阿武山古墳」など、市内の考古遺物を題材にした作品もあるそうです。
この場合、書にするのに相応しそうな「青龍三年」より、なぜそれを書にしようと思ったのかよくわからない、
「阿武山古墳」のほうが、見る分には楽しい気がします。
淡々とした筆さばきで
阿 武 山 古 墳
何かとんでもない秘密が隠されているような気になりますね。
すべての作品を鑑賞し終えた方は、きっと“歴史の重み”を感じることでしょう。


<今城塚古代歴史館 冬季企画展>
「第3回 新春書初め大会『いにしえの高槻を書く』作品展」
【会期】1月24日(土)~2月8日(日)
【時間】午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※2月8日(会期最終日)は午後0時30分で展示終了
午後1時30分より優秀作品の表彰式が行われます
【会場】今城塚古代歴史館 企画展示室
【観覧料】無料
【お問い合わせ】
高槻市 教育委員会 教育管理部 文化財課 今城塚古代歴史館
住所:高槻市郡家新町48-8
電話番号:072-682-0820
FAX番号:072-682-0930

〔画像:http://www.city.takatsuki.osaka.jp/rekishi_kanko/rekishi/rekishikan/daio/kodairekishikan/kikaku_tokubetu/1385010517913.html 2015/2/4 アクセス〕
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